2015年07月09日
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感想・映画「兵隊やくざ 強奪」

Written By: トーノZERO連絡先

「シリーズ最後の1本はDVDが存在せず、見られないようだ。現実の問題としてシリーズ作とも言いにくいようだ。なので、これが事実上のシリーズ最終作」

「どんな内容なんだ?」

「終戦後に日本に戻るために大活劇という感じだな」

「それで?」

「この映画が良いのはね。本当の悪党は日本人で、中国人のために主人公が一肌抜いてしまうところだ。戦争の上での敵味方は本質的にどうでもいい世界だね。悪い奴は悪い奴。ちなみに冒頭で助けた兵隊は恩返しをしてくれるのかと思ったら、まるで違った。やはり日本人は悪い奴」

「悪党も日本人というのが特徴だね」

「そうさ。このシリーズは中国人を悪党扱いはしない。そういう意味で隣国への憎悪を煽る構造は持っていない。今どきの世相には似合わないわけだ」

「でも、だからこそ好きなんだね?」

「まあな。その皮肉さがいいじゃないか」

オマケ §

「脚本は舟橋和郎、吉田哲郎の連名。このうち吉田哲郎は妖怪大戦争や大魔神シリーズの脚本。遠くに来たと思ったらそうでもないらしい」

「それだけ?」

「逆に、舟橋和郎に関してはちょっとノーマークだったが興味のある映画の脚本を何本も書いているようだ。少し興味をそそられるね」

「どんあ映画?」

「陸軍落語兵とか、与太郎戦記シリーズとか」